OTT

OTT・配信

TBSでは、より多くの視聴者の方々にTBSの番組を楽しんで頂くために、スマホやパソコンからでも気軽に視聴できる、ネットでの動画配信にも力を入れています。ネット配信は、放送している映像を単にネット経由で配信しているという訳ではなく、そこにもTBSグループの技術スタッフが大勢関わっています。より使いやすくするためのサービスの改善、新しい視聴スタイルやマネタイズ手法の研究・開発、また、安定配信のための設備構築といった幅広い仕事を日々行っています。

番組コンテンツが、ネット配信によって視聴者の方に届けられるまでには、下の図のような流れで技術スタッフが関わる仕事が存在します。

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配信マスター

放送中の番組やネット独自のライブ配信の映像を、テレビ局内からクラウド動画配信プラットフォームに送り出す仕事です。

動画配信のためには、テレビ用の映像をインターネットで見られるIPデータに変換する必要があります。さらに、その映像をクラウド上の運行を管理してくれるシステム「配信プラットフォーム」に送出すると同時に、放送とは別のCMを挿入できるようにすることや、CMタイミングを同期させるといった対応が、テレビ局内として必要になっています。このため、配信マスターを担当する技術スタッフは、IPエンコーダや映像制御のための映像機器、また正しく配信が行えているのを監視するためのモニタ等の設備構築を行ったり、局内にある様々な制御信号や管理情報と連携するためのサーバシステムの開発を行っています。

放送用の映像機器を扱いつつ、技術進歩の早い動画配信関連の設備構築やクラウドソリューションを利用します。また、時にはサーバシステムの設計・開発を行うといった幅広い業務を担当しつつ、安定した品質の高い配信を視聴者に届ける仕組みを支える、といった大きな役割を担っています。つまり、現状の放送を支える技術を学びながら、今後必要となる配信の技術を習得できる分野です。

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動画配信サービス開発

パソコンやスマホで利用する動画配信サービスのWebサイト・スマホアプリを開発する仕事です。

TBSでは無料配信サービス「TBS FREE」、ニュースプラットフォーム「TBS NEWS DIG」といった自社サービスの開発を行っています。また、外部サービスとなる無料配信「TVer」「GYAO!」や有料配信「Paravi」とコンテンツ・メタデータ連携を行うためのシステム構築も合わせて対応します。

これらの配信サービスで配信される番組コンテンツは日々増えています。また、過去番組のVOD配信に加えて、テレビ放送を配信でも視聴可能な「リアルタイム配信」といったLIVE配信のサービスも開始されました。このように、様々な番組コンテンツを扱うサービスにおいて、ユーザの使いやすさを維持しつつ、新しい番組の発見が出来るためのサービス機能をあれこれと考えます。さらに、こうした対応と並行して、普及が進んでいるコネクテッドTVといった新しい視聴デバイスに向けた対応の検討が進んでいます。

サービス開発においては、システムの全体設計を行ったり、部分的なコーディングも担当しつつ、動画プラットフォーム事業者や開発パートナー会社と連携して、開発プロジェクトを推進します。TVer社や他局技術担当者との接点も多く、テレビ局の動画配信サービスを業界全体で創っている雰囲気の中で日々の業務を行っています。

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マネタイズ・配信データ分析

配信ビジネスを行うに当たり、不可欠となるマネタイズ機能の検討・導入をしたり、現在のサービスの利用状況を分析し、今後の施策を導き出すための配信データ分析といった仕事も、配信には必要な業務です。

どういう年代や性別の視聴者が、どういう番組をどのデバイスでいつ視聴しているかを理解することは、配信する番組コンテンツを決定したり、サービスをより使いやすく改善するために必要になります。また、CMスポンサーや広告の営業スタッフに対しても、広告効果検証のためのデータ提供が求められます。配信によって得られたデータと、テレビ局内にある様々データを組み合わせて、そこから意味のあるデータを抽出し、見やすい形でアウトプット(表現)する、経験とセンスが問われる仕事です。

民放テレビのビジネスモデルは、スポンサー企業からの広告収入です。「TVer」や「TBS FREE」の無料配信サービスでも同様のモデルになるので、動画配信の中でスポンサー企業の広告を挿入することは非常に重要な機能の1つとなります。テレビCMと同様に、動画視聴中に挿入されるCMがよく利用される広告方式となりますが、視聴者の満足度とのバランスを取りながら、収益性を上げるための新技術の導入が日々検討されています。さらに、TBSでは、広告テクノロジー企業であるCARTA HDと合弁会社「VOXX(読み「ヴォックス」)」を設立しました。これまでにない新たなマネタイズのソリューションを開発・提供することを目指して、技術スタッフもメンバーに加わり、広告関連のプロダクト開発を進めています。
 

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